JavaScriptの変数とは? なぜ重要なの?
プログラミングの世界へようこそ!JavaScriptを学ぶ上で、最初に理解する必要がある要素の一つが「変数」です。変数をマスターすることは、JavaScriptを自由自在に操るための第一歩と言えるでしょう。
変数はデータの入れ物
想像してみてください。あなたはたくさんの情報を整理するために、ラベル付きの箱をいくつか用意しました。この箱に、名前や数字、住所など、様々な情報を書き込んだメモを入れていきます。
JavaScriptにおける変数とは、まさにこの「ラベル付きの箱」のような役割を果たします。変数には、数値や文字列、オブジェクトなど、様々な種類のデータを格納することができます。
変数を使用するメリットはたくさんあります。
- プログラムを読みやすくする: 変数にわかりやすい名前を付けることで、コードの意味が理解しやすくなります。
- コードの再利用性を高める: 一度変数に値を代入しておけば、同じ値を何度も記述する必要がなくなります。
- 複雑な処理を簡略化する: 変数を用いることで、計算結果を一時的に保存したり、条件に応じて処理を変更したりすることが容易になります。
変数の宣言:let、const、var
JavaScriptで変数を扱うためには、「変数の宣言」が必要です。変数の宣言とは、プログラムに変数を使用することを伝える行為です。変数を宣言する際には、let
、const
、var
のいずれかのキーワードを使用します。
let
: 再代入可能な変数を宣言します。状況に応じて値を変更する必要がある場合に使用します。const
: 再代入不可能な定数を宣言します。一度値を代入したら、その後変更することができません。var
: 古いバージョンのJavaScriptで使用されていた変数宣言方法です。現在では、let
またはconst
を使用することが推奨されています。
では、それぞれのキーワードを用いた変数宣言方法と、具体的な例を見ていきましょう。
1. let
を使った変数宣言
let
キーワードを用いると、再代入可能な変数を宣言することができます。
構文:
let 変数名;
例:
let userName; // userNameという名前の変数を宣言
userName = "田中太郎"; // userNameに文字列"田中太郎"を代入
console.log(userName); // コンソールに"田中太郎"と表示される
userName = "佐藤花子"; // userNameに文字列"佐藤花子"を再代入
console.log(userName); // コンソールに"佐藤花子"と表示される
2. const
を使った変数宣言
const
キーワードを用いると、再代入不可能な定数を宣言することができます。定数とは、一度値を代入したら、その後変更することができない変数のことです。
構文:
const 変数名 = 値;
例:
const PI = 3.1415926535; // PIという名前の定数を宣言し、値を代入
console.log(PI); // コンソールに3.1415926535と表示される
PI = 3; // エラーが発生。constで宣言した定数は再代入できない
3. var
を使った変数宣言
var
キーワードは、古いバージョンのJavaScriptで使用されていた変数宣言方法です。
var
キーワードを用いると、let
と同様に再代入可能な変数を宣言することができます。ただし、let
とvar
ではスコープと呼ばれる概念に違いがあります。
現在では、特別な理由がない限り、let
またはconst
を使用することが推奨されています。
構文:
var 変数名;
例:
var age = 20; // ageという名前の変数を宣言し、値を代入
console.log(age); // コンソールに20と表示される
age = 25; // ageに25を再代入
console.log(age); // コンソールに25と表示される
変数の命名規則:わかりやすさと一貫性を
変数に名前を付ける際に、いくつかのルールと推奨事項があります。
- 使用できる文字: アルファベット、数字、アンダースコア(
_
)、ドル記号($
)を使用できます。 - 最初の文字: 数字から始めることはできません。
- 予約語の禁止: JavaScriptで特別な意味を持つ予約語 (例:
let
,const
,var
,if
,else
など) を変数名として使用することはできません。 - 大文字と小文字の区別: JavaScriptでは、大文字と小文字が区別されます。例えば、
userName
とusername
は異なる変数として扱われます。 - キャメルケース: 変数名は、一般的にキャメルケースで記述します。キャメルケースとは、単語の区切りを大文字で表す記法です。例えば、
userFirstName
のように記述します。 - 意味のある名前: 変数名には、その変数がどのようなデータを格納しているかを明確に表す、わかりやすい名前を付けるように心がけましょう。
変数を使いこなして、JavaScriptの世界を広げよう!
変数は、JavaScriptプログラミングの基礎中の基礎です。変数を理解することで、より複雑なプログラムを作成できるようになり、JavaScriptの世界が大きく広がります。
本記事で紹介した内容を踏まえて、実際にコードを書いてみたり、他の教材を活用しながら、JavaScriptの学習を進めていきましょう。
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