はじめに:JavaScriptの定数とは?
JavaScriptでコードを書く際、値を格納しておく「箱」のような存在である「変数」は必須の概念です。しかし、状況によっては、一度定義した値を後から変更したくないケースも存在しますよね。
そんな時に役立つのが、今回ご紹介する「定数」です。
定数は、その名の通り「変更ができない変数」のこと。本記事では、この定数について、基本的な使い方から注意点まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
JavaScriptの定数:具体的な使い方
まずは、JavaScriptで定数を宣言する方法を見ていきましょう。
定数を宣言するには、const
キーワードを使用します。
const 定数名 = 値;
例えば、円周率を定数として定義する場合は、以下のようになります。
const PI = 3.141592;
一度定数として定義した値は、後から変更することができません。
PI = 3; // エラーが発生します。
定数を使うメリット:なぜconstを使うべきなのか?
従来のvar
キーワードを使った変数宣言と比較して、const
で宣言された定数には、主に下記2つのメリットが存在します。
プログラムの意図を明確化できる
定数を使用することで、「この値は変更されない」ということが明確になり、コードの可読性が向上します。これは、特に複数人で開発を行う際などに、大きなメリットと言えるでしょう。
バグの発生を抑制できる
誤って値を変更してしまうことを防ぎ、プログラムの予期せぬ動作を回避できます。結果として、より安全性の高いコードを記述することに繋がります。
定数と変数:使い分けのポイント
ここまで、定数のメリットについて解説してきましたが、「では、変数はもう使わなくて良いのか?」というと、そうではありません。
定数と変数には、それぞれ明確な役割の違いがあります。
- 定数: 変更されることのない値を格納する
- 例:円周率、税率、APIのエンドポイント etc.
- 変数: 処理の過程で値が変化する可能性のあるデータを格納する
- 例:ユーザーの入力値、計算結果、ループのカウンター etc.
基本的には、値が変化する可能性がある場合は変数を、そうでない場合は定数を使用する、というように使い分けると良いでしょう。
まとめ:定数を使いこなして、より良いJavaScriptコードを書こう!
今回は、JavaScriptの定数について、基本的な使い方から、var
キーワードで宣言した変数との違いまで詳しく解説しました。
定数の概念を理解し、適切に使いこなすことは、より安全で保守性の高いJavaScriptコードを書くために非常に重要です。
本記事が、皆様のJavaScript学習の一助となれば幸いです。
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